政治・経済

トランプ大統領が掲げる【アメリカ・ファースト】でドル円・日経平均は下がる?その仕組みを解説

投稿日:2017年1月22日 更新日:


 
 
数々の過激な発言で世界中から注目を浴びているドナルド・トランプ氏。
 
 
2016年11月8日にヒラリー・クリントン氏との大統領選挙に勝ち、その後は日本の株価・ドル円ともに上昇を続け一時は日経平均株価も2万円の大台に近づくなど、当選後は堅調な動きを見せていると思われていた株価・為替ですが、2017年1月20日の就任によって雲行きが怪しくなってきました。

それはトランプ大統領が掲げる「アメリカ・ファースト」によるものからです。

アメリカ・ファーストによって日本の株価やドル円は下がるのか?その仕組みの解説をしていきます。
 
 

アメリカ・ファーストとは?

 
ドナルド・トランプ氏は、1月20日に無事第45代アメリカ大統領に就任しましたが、その就任演説では以下のように語っています。

この国の中産階級の富は無理やり奪い取られ、世界中に再配分されていきました。

しかしそれは過去のことです。そして今の私たちは、ただひたすら未来だけを見つめています。

今日から今後は、新しいビジョンがこの国を統治します。

今日から今後は、ただひたすら「アメリカ第一、アメリカ第一」です。

貿易、税金、移民、外交に関するすべての決断は、アメリカの有権者とアメリカの家族の利益となるよう行われます。

抜粋:yahoo!ニュース

非常に分かりやすく要点がまとめられた演説でした。

トランプ大統領が言いたいことは「全ての決断はアメリカの利益のため」という、とてもシンプルなことです。

何をするにもとにかくアメリカのため、アメリカを第一義として考えることがトランプ大統領の姿勢のようです。







 
 

アメリカ・ファーストで為替はどうなる?

 
トランプ大統領は就任演説以外でもTwitterやテレビなどで事あるごとに貿易赤字国に対してクレームをつけています。

貿易赤字とは、輸出-輸入がマイナスになることを言い、例えば2016年の対中国貿易赤字は2500億ドル以上となっています。
 
 
言い換えるとアメリカが中国に輸出するモノより2500億ドル以上の中国製品がアメリカに入ってきていることになります。

これは単純に中国製品が安いから輸入額が大幅に上回っていると言えますが、これには少しからくりがあります。
 
 

中国は自国通貨を意図的に安くしている?

 
それはアメリカドルと人民元の関係です。
 
 
通常、国力が強くなればその国の通貨も強くなり、いわゆる自国通貨高になります。

アメリカドルはトランプ氏が大統領選を勝利で納めた瞬間こそ不安に感じたのか一時的に下がりましたが、その後は期待感などでドル高となりました。

しかし問題なのは、ドル高⇒人民元安となり、中国側としては更なる貿易黒字を期待することができる訳です。
 
 
2016年1月現在、1ドルは7.0元ほどで推移しています。

3年前の2013年1月は6.0元ほどでしがここ数年はドル高が続いており、例えば3年前は1ドルの製品を売れば6.0元の儲けだったのが現在は7.0元の儲けとなり、同じ製品を売っているにもかかわらず中国は以前よりも儲けが増えている訳です。
 
 
これにトランプ大統領が目を付け、中国に対し「為替操作を行っている」「人民元はもっと高いはずだ」とクレームをつけている訳なんです。
 
 

アメリカ・ファーストとは自国通貨安政策か

 
ここまで来ればトランプ大統領の政策がハッキリと見えてきます。

それは「アメリカドルを通貨安に導く」ということです。
 
 
何も中国にだけクレームをつけているわけではなく、貿易赤字が大きいメキシコや日本に対しても同様にクレームをつけており、最近ではゼネラルモーターズやトヨタ自動車の件でもニュースに取り沙汰されていましたね。

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自国通貨安政策といえば日本もそうですね。

2012年末に発足した安倍政権では「アベノミクス」と称し、大胆な自国通貨安政策を実施し、当時のドル円(86円台)から現在は114円台と30円近くの円安となり、それに伴い株価も大幅上昇しています。

日本は元々貿易赤字国でしたが、2016年の貿易収支は4兆円近くの黒字となる模様で、一連の株価上昇も円安の恩恵を授かっているという訳です。

 
 

まとめ

 
いかがでしたか。

トランプ大統領は過激な発言を繰り返し「この人何をしでかすか分からないな」と不安がる方もいらっしゃるかと思いますが、アメリカの背景や貿易に目を向けると「なぜあのような発言をしていたのか」が分かるようになります。

トランプ大統領の言いたいことは「アメリカが第一、アメリカの利益にならないことはしない」という明確な物言いであるということです。

オバマ前大統領が進めていたTPPの撤廃も、アメリカ製品がさらに売れなくなることを想定しての事でしょうし、今までの言動を総合的に判断すると「自国通貨安⇒ドル安円高」へシフトチェンジしたいと言う気持ちが伝わってきます。
 
 
ただ、為替というのは一国の長が発言するだけで一気に傾くような簡単な取引ではなく、そこには様々な思惑と多様な参加者がいるので、トランプ大統領の思い通りになるかは蓋を開けてみないと分かりません。

ドル円の今後が気になりますね。
 
 
以上、トランプ大統領就任によるドル円・日経平均の行方についてでした。

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