田中将大投手が24勝0敗1セーブという神がかり的な強さを見せ見事日本一に輝いたのも、もはや3年前の出来事。
2014、2015シーズンと連続最下位で迎えた2016シーズンは星野仙一氏を球団副会長に、梨田昌孝氏を新監督に迎え再スタートを切りました。
しかし結果はリーグ5位と期待はずれの結果に。
2015シーズンとチーム成績を見比べてみると、
得点:463⇒544(リーグ6位⇒5位)
失点:612⇒654(リーグ6位⇒6位)
とやや得点力は増したものの、総合力では低迷が続いています。
また、盗塁56・完投3はともに12球団で最下位の成績です。
何かと課題の多い東北楽天ゴールデンイーグルスですが、今オフの補強はどうなったのか、戦力補強内容と開幕投手・開幕スタメンの予想をしてみました。
東北楽天ゴールデンイーグルスの戦力補強内容
東北楽天ゴールデンイーグルスが強化すべき項目ですが、リリーフ陣には絶対的抑えの松井裕樹投手がいますし、チーム打率に関しては他チームとの差はあまりありません。
となると、補強箇所の優先順位は「先発投手>走れる選手>大砲」といったところでしょうか。
最近のプロ野球は先発・中継ぎ・抑えというシステムが出来上がっているとはいえ、シーズン3完投というのはあまりにも寂しいです。
また、チーム56盗塁という数字ですが、昨季の盗塁王「糸井嘉男・金子侑司」選手の盗塁数がそれぞれ53ですから、いかに低いかが分かります。
特にこの2項目は急務ですね。
新外国人選手
フランク・ハーマン(32)パイレーツ傘下3A
主にリリーフとして活躍している右投げ投手です。
MLBで109試合、3Aで215試合の経験があり、最速157キロのフォーシームをメインにスライダー、チェンジアップ、カーブを操ります。
ミコライオ投手の後釜として考えているのでしょう。
今オフの外国人選手獲得情報は今のところハーマン投手のみです。
楽天は2016年11月末にゼラス・ウィーラー内野手、ジャフェット・アマダー内野手、カルロス・ペゲーロ外野手、ソン・チャーホウ投手(育成契約)の4選手ともに2017シーズンの契約を結んだと発表しています。
楽天の外国人選手は仲が良いという評判を良く聞きますが、交渉も上手く進んだのでしょうね。
ウィーラー選手は2年目に入り日本球界にも慣れてきたように思いますし、ペゲーロ選手は出場51試合ながらも10本塁打を放っており期待が持てそうですね。
ただ残念なのがミコライオ投手との契約合意がなされず自由契約となってしまった点。
少し前のニュースでは、楽天側はまだ交渉中とのことでしたが未だ去就は不明。
昨季防御率2.38と楽天のセットアッパーとして活躍していただけに残念です。
FA・移籍
楽天は西武ライオンズからFA宣言をした岸孝之投手を獲得をしました。
岸投手は通算226登板で103勝65敗、防御率3.05という成績を残し、何と言っても完投回数が多い(33回)のが魅力です。
現役投手で完投が多い順に並べてみると岸投手は7番目に位置します。
(完投数の多い現役投手:松坂大輔>涌井秀章>杉内俊哉>和田毅>金子千尋>成瀬善久)
昨季3完投しかなかった楽天にとっては願ってもない選手の獲得です。
他にも西武・ソフトバンク時代に6度の優勝経験がある細川捕手、柿沢貴裕選手との交換トレードで小山雄輝投手を獲得しました。
さらに獲得が期待されていた陽岱鋼選手は残念ながら巨人入り。
走攻守兼ね備えている選手だっただけに楽天としては喉から手が出るほど欲しかった選手ですね。
ドラフト・育成枠
続いてドラフト・育成選手について。
東北楽天ゴールデンイーグルスは今季ドラフトで10名、育成枠で4名を獲得しました。
2015シーズンがほぼ野手指名だっただけに、今年は14名中10名が投手での指名となりました。
14名の指名というのは球団史上初の人数で、即戦力としてはもちろんの事、ドラフト組を育てて数年後を視野に入れているという球団の気持ちが伝わってきます。
藤平 尚真 横浜高
ドラフト1位指名。最速152キロのストレートとスライダー・フォークを武器に三振を取れるピッチャー。
即戦力として期待されています。
池田 隆英 創価大
ドラフト2位指名。甲子園出場経験はないものの、高校時代は同学年の田中正義投手(ソフトバンク1位指名)を差し置いてエースを務める。
田中 和基 立教大
ドラフト3位指名。俊足巧打の外野手。
スイッチヒッターながらも長打力が魅力の即戦力候補。
菅原 秀 大阪体育大
ドラフト4位指名。MAX151キロのストレートと縦に落ちるナックルカーブが武器の右投げ投手。
森原 康平 新日鐵住金広畑
ドラフト5位指名。185cmの長身を生かした角度のある速球が持ち味。
鶴田 圭祐 帝京大学
ドラフト6位指名。空気抵抗の強い準硬式球でMAX149キロを投げる本格左腕。
野元 浩輝 佐世保工
ドラフト7位指名。ストレートは最速146キロながら、スライダー・カーブ・フォーク・シュートと多彩な変化球を操る。
石原 彪 京都翔英
ドラフト8位指名。高校通算42本塁打の長打力が魅力の捕手。
高梨 雄平 JX-ENEOS
ドラフト9位指名。大学3年には史上3人目となる完全試合を達成したこともある左腕投手。
西口 直人 甲賀健康医療専門学校
ドラフト10位指名。将来性を期待されている右投げ投手。
千葉 耕太 花巻東
育成1位指名。191cmと恵まれた体格の大型右腕。
南 要輔 明星大
育成2位指名。走攻守の揃った遊撃手。
向谷 拓巳 兵庫ブルーサンダーズ
育成3位指名。50m5秒7の快速二塁手。
木村 敏靖 履正社医療スポーツ専門学校
育成4位指名。身長176cmながらMAX152キロを投げる速球派右腕。
東北楽天ゴールデンイーグルスの補強内容まとめ
投手陣は岸孝之投手の獲得により則本昂大投手との2枚看板として大きな期待が持てます。
反対に打線については目立った補強もなく、現状維持といったところ。
昨季途中加入のペゲーロ、アマダー選手がどこまでホームランを量産してくれるのかが気になるところです。
2017年 東北楽天ゴールデンイーグルスの開幕投手予想
補強のおさらいが終わったところで開幕の予想に移ります。
ルーキー投手を含めると以下9名が候補になるでしょうか。
- 則本 昂大
- 岸 孝之
- 美馬 学
- 塩見 貴洋
- 釜田 佳直
- 辛島 航
- 安樂 智大
- 藤平 尚真
- 池田 隆英
総合成績では岸投手の方が上ですが、4年連続で開幕投手を務めている則本投手が開幕候補でしょう。
則本投手以外の先発投手陣は防御率も高く、やや不安が残ります。
ただ2014年ドラフト1位の安樂投手は、昨季防御率3.42と3年目に期待がかかります。
また、現状の楽天先発投手陣の成績から考えるに、ドラフト組の開幕先発ローテもありえます。
特にドラフト1位の藤平投手、ドラフト2位の池田投手は即戦力として考えられていますので、チャンスは大いにあると見ています。
開幕戦は京セラドーム大阪でオリックスバファローズが対戦相手です。
昨シーズンのオリックスバファローズ戦成績を見てみると
投手名 | 試合数(勝敗) | 投球回数 | 防御率 |
則本 昂大 | 4試合(1勝2敗) | 24 | 6.38 |
岸 孝之 | 2試合(1勝0敗) | 13 | 3.46 |
美馬 学 | 4試合(2勝0敗) | 27 2/3 | 2.60 |
塩見 貴洋 | 5試合(1勝2敗) | 34 1/3 | 2.88 |
釜田 佳直 | 3試合(2勝0敗) | 17 2/3 | 3.06 |
辛島 航 | 4試合(1勝2敗) | 20 2/3 | 3.92 |
安樂 智大 | 5試合(2勝2敗) | 35 1/3 | 2.04 |
なんと、昨季のオリックス戦で一番打ち込まれていたのは則本投手でした。
(岸投手は西武時代の成績)
相性だけ見れば安樂投手が一番良いですが、則本投手はすでに楽天の顔にもなっていますから、開幕投手は則本投手となるでしょう。
開幕カードでは則本、岸、安樂といった投手陣が可能性としては高いですね。
2017年 東北楽天ゴールデンイーグルスの開幕スタメン予想
まずは2016年の開幕スタメンと最終試合スタメンの振り返りです。
2016年 開幕スタメン
打順 | ポジション | 氏名 |
1 | ライト | 岡島 豪郎 |
2 | ファースト | 銀次 |
3 | センター | 松井 稼頭央 |
4 | レフト | ウィーラー |
5 | サード | 今江 敏晃 |
6 | ショート | 茂木 栄五郎 |
7 | 指名打者 | ゴームズ |
8 | セカンド | 藤田 一也 |
9 | キャッチャー | 嶋 基宏 |
ー | ピッチャー | 則本 昂大 |
2016年 最終試合スタメン
打順 | ポジション | 氏名 |
1 | ショート | 茂木 栄五郎 |
2 | ライト | 岡島 豪郎 |
3 | ファースト | 銀次 |
4 | 指名打者 | アマダー |
5 | センター | 島内 宏明 |
6 | サード | 今江 敏晃 |
7 | レフト | フェルナンド |
8 | セカンド | 三好 匠 |
9 | キャッチャー | 足立祐一 |
ー | ピッチャー | 塩見 貴洋 |
随分とメンバーが入れ替わっています。
最終試合は10月5日で、すでにCS出場のチャンスもなく消化試合ですが、タイトル争いに絡む選手もいなかったので寂しい限りです。
以上を踏まえ2017年の開幕スタメンは
打順 | ポジション | 氏名 |
1 | センター | 島内 宏明 |
2 | ショート | 茂木 栄五郎 |
3 | ライト | ペゲーロ |
4 | 指名打者 | アマダー |
5 | レフト | ウィーラー |
6 | サード | 今江 敏晃 |
7 | ファースト | 銀次 |
8 | セカンド | 藤田 一也 |
9 | キャッチャー | 嶋 基宏 |
ー | ピッチャー | 則本 昂大 |
と予想します!
1番は島内選手
昨シーズンは初の100試合以上出場を果たし打率.287と活躍。強いて言うなら盗塁数を20以上は目指して欲しいです。
2番は茂木選手
ルーキーイヤーで打率.278、盗塁数もチームトップの11盗塁。2年目のさらなる活躍に期待。
3番はペゲーロ選手
昨季途中加入ながら打率.279、10本塁打と活躍。
4番はアマダー選手
昨季途中加入の外国人選手。打率、本塁打ともに期待していたほどの成績ではなかったものの、長打率は5割超え。
5番はウィーラー選手
来日2シーズン目の昨季は打率.262、88打点、27本塁打と合格点の働きぶり。
6番は今江選手
楽天に移籍した昨季は好不調の波があったものの、終わってみれば打率.281と期待通りの成績。
7番は銀次選手
4年連続の3割到達はならなかったものの、変わらぬ高出塁率をキープ。
8番は藤田選手
広い守備範囲と毎年安定した成績を残し計算できる選手。
9番は嶋選手
自身のキャリアを楽天で終了させると宣言。足立選手とのダブル捕手でチームを盛り上げて欲しい。
昨季、楽天で3割を超える打率を残した選手はいませんでしたが、2年目の茂木選手や途中加入のアマダー、ペゲーロ両外国人がどこまで成績を残せるのかが鍵となりそうです。
東北楽天ゴールデンイーグルスのリリーフ陣
セットアッパー・クローザーは
- 8回 ミコライオ
- 9回 松井裕樹
という鉄板リレーがありましたが、前述した通りミコライオ投手の去就が不明なことから、誰がセットアッパーとして機能していくのか。
候補の一番手は新外国人のフランク・ハーマン投手ですが、まだ未知数なので早めに実力を見極めたいところですね。
リリーフ陣は強力で、福山博之・金刃憲人といった左右リリーバーが今季も活躍してくれれば上位に食い込むこともありそうです。
東北楽天ゴールデンイーグルス開幕メンバーまとめ
大型FAで獲得した岸投手、また昨季途中加入の外国人選手がそのまま契約更改できたことから、ミコライオ投手の退団の分を加味しても戦力はアップしています。
ただ、現状ではAクラス入りを目指せる戦力ではあっても、リーグ制覇するだけの選手層には至っていないと考えています。
茂木選手や安樂投手など若手陣の活躍次第では化けそうなチームですね。 2017年プロ野球の生放送を視聴するための方法をまとめています。
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