近鉄バファローズとオリックス・ブルーウェーブが合併・統合して10年目の節目、2014年に選手・球団・経営陣の努力もあり6年ぶりのAクラスに輝いたものの、その後はまた低迷が続き、2015年は5位・2016年は6位に沈んだオリックス・バファローズ。
2015シーズンとチーム成績を見比べてみると、
得点:519⇒499(リーグ5位⇒6位)
失点:548⇒635(リーグ2位⇒5位)
といった状況です。
オリックス・バファローズといえば金子千尋、西勇輝、ディクソンといった強力な投手陣を揃えていますが、昨季はまさに投壊。
先発10試合以上の登板で勝ち越した投手はゼロという不名誉な記録となりました。
また、打撃陣に関しても特に長打力不足が目立ち、結果として12球団で最下位の得点数となっており、チーム本塁打数も昨季84本と大砲不足に嘆いています。
そして何といっても今オフの「糸井嘉男選手の流出」もあり、さらなる戦力不足が懸念されるオリックス・バファローズ。
今オフは超人糸井選手の穴を埋めることができたのか、また弱点の補強は叶ったのか。
戦力補強内容と開幕投手・開幕スタメンの予想をしてみました。
オリックス・バファローズの戦力補強内容
オリックス・バファローズが強化すべき項目ですが、まずは糸井選手の抜けた穴をどう埋めていくのか、次いで大砲の獲得でしょうか。
投手陣に関してはもともと強力な先発陣が揃っているだけにちょっと動き辛い部分があります。
2015シーズンに比べ、先発陣はバリントンが抜けたぐらいでほぼ変わらないメンバーであったにもかかわらず、先発陣の防御率は3.46から4.29へとかなり悪化しています。
たまたま不調期を迎えてしまった投手が複数出てしまったのか、それとも投手陣を一新すべきなのか、考え方によってはかなり補強の優先度合いが変わってきます。
新外国人選手
フィル・コーク(34)パイレーツ
メジャー通算407試合に登板している経験豊富な左投手。
先発・リリーフともに登板できるが、ここ数年はリリーフでの登板が目立つ。
マット・ウェスト(28)ドジャース
2011年に野手から投手へ転向。
主にリリーフとして登板し制球力も高く期待されている。
ゴンザレス・ヘルメン(29)ロッキーズ
最速156キロのフォーシームを武器に高い奪三振率を誇る右投手。
ただし制球力に難があり、ボールを良く見る日本の選手に対応できるかが課題。
ステファン・ロメロ(28)ドジャース
3A通算351試合で打率.299、274打点、61本塁打の好成績を残す期待の選手。
ポジションは主に外野と1塁で、糸井選手の後釜として期待される。
ダリル・ジョージ(23)育成
内外野守れるユーティリティープレーヤー。
パワーはあるものの、どちらかというと中距離ヒッター。
今オフの外国人選手補強は投手3名、野手2名(うち育成選手1名)となりました。
先発投手として期待されるのはコーク投手のみで、どちらかというとリリーフ投手の補強を行ったようです。
ディクソン、モレルは契約を更新(コーディエ、ブランコ、クラーク、ミッシュ、モレル、ボグセビックは退団)したとのことで、2017シーズンのオリックス・バファローズ外国人選手は計7名での争いとなりそうです。
FA・移籍
オリックス・バファローズは主軸の糸井嘉男選手がFAで阪神へ移籍となりました。
糸井選手は通算1166試合で打率.301、525打点、125本塁打、245盗塁の実績を持つ「走攻守全てが球界トップクラス」の実力を持った選手です。
オリックス側も「4年総額18億円」という破格の条件を提示した模様ですが、それでも引き留めは叶わず、糸井選手の抜けた穴は非常に大きいでしょう。
また、今回のFAによる人的補償で阪神の金田和之投手がオリックスへの移籍となりました(通算56登板、7勝1敗、防御率4.27)。
ドラフト・育成枠
続いてドラフト・育成選手について。
オリックス・バファローズは今季ドラフトで9名、育成枠で4名を獲得しました。
新外国人選手のダリル・ジョージも育成枠での獲得であり、オリックスの方針は今後「選手育成」に注力されていく模様です。
山岡 泰輔 東京ガス
ドラフト1位指名。170cmと小柄だがMAX152キロの直球を投げ、また縦に大きく曲がるスライダーが持ち味。
フィールディングも良く高い投球技術を兼ね備えている。
黒木 優太 立正大学
ドラフト2位指名。MAX152キロのストレートに変化の大きいスライダー・フォークを操る。
三振を取れるピッチャーとして即戦力候補。
岡崎 大輔 花咲徳栄高校
ドラフト3位指名。ミート能力の高い左打者(遊撃手)。
2年夏の甲子園では打率.462をマークするなどバッティング技術に高い期待がかかる。
山本 由伸 都城高校
ドラフト4位指名。MAX151キロのストレートと6種類の変化球を操る右投手。
小林 慶祐 日本生命
ドラフト5位指名。148キロの速球と落差のあるフォークが武器。
山崎 颯一郎 敦賀気比高校
ドラフト6位指名。189cmの長身から角度のあるストレートを投げ下ろす。
飯田 大祐 Honda鈴鹿
ドラフト7位指名。強肩で守備力に定評のある捕手。
澤田 圭佑 立教大学
ドラフト8位指名。最速149キロのストレートと多彩な変化球が持ち味。
根本 薫 霞ヶ浦高校
ドラフト9位指名。走攻守のバランスが取れている外野手。
張 奕 日本経済大学
育成1位指名。俊足で強肩の外野手。
榊原 翼 浦和学院高校
育成2位指名。日本とタイのハーフでポテンシャルの高い投手。
神戸 文也 立正大学
育成3位指名。MAX147キロを投げる右投手。
坂本 一将 石川ミリオンスターズ
育成4位指名。俊足に加え高い守備力が持ち味。
中道 勝士 明治大学
育成5位指名。広角に打ち分けられる打撃が魅力の選手。
オリックス・バファローズの補強内容まとめ
即戦力は外国人での補強、ドラフトは主に育成をメインとした補強でした。
糸井選手の後釜として考えられているロメロ選手が前評判通りの働きをしてくれれば戦力はアップしていると考えますが果たして。
2017年 オリックス・バファローズの開幕投手予想
補強のおさらいが終わったところで開幕の予想に移ります。
以下8名が候補になるでしょうか。
- ディクソン
- 西勇輝
- 金子千尋
- 松葉貴大
- 山崎福也
- コーク
- 山岡泰輔
- 黒木優太
ディクソン、西勇輝、金子千尋といった期待されていた先発陣は2015シーズンよりも成績を落とし2017シーズンが不安視されますが、それでも開幕先発投手はこの3名から選ばれるでしょう。
開幕戦は京セラドーム大阪で東北楽天ゴールデンイーグルスが対戦相手です。
昨シーズンの3選手の成績を見てみると
投手名 | 試合数(勝敗) | 投球回数 | 防御率 |
ディクソン | 5試合(2勝1敗) | 34 2/3 | 3.63 |
西勇輝 | 5試合(2勝2敗) | 31 1/3 | 3.73 |
金子千尋 | 4試合(2勝2敗) | 37 1/3 | 2.89 |
という結果でした。
昨年の成績こそ振るわなかったですが、今までの実績と昨シーズン楽天戦の相性から考えて開幕投手は金子投手一択ですね。
2017年 オリックス・バファローズの開幕スタメン予想
まずは2016年の開幕スタメンと最終試合スタメンの振り返りです。
2016年 開幕スタメン
打順 | ポジション | 氏名 |
1 | 指名打者 | 吉田正尚 |
2 | ファースト | 小谷野栄一 |
3 | ライト | 糸井嘉男 |
4 | サード | モレル |
5 | センター | ボグセビック |
6 | ショート | 中島宏之 |
7 | レフト | T-岡田 |
8 | キャッチャー | 伊藤光 |
9 | セカンド | 西野真弘 |
ー | ピッチャー | 金子千尋 |
2016年 最終試合スタメン
打順 | ポジション | 氏名 |
1 | 指名打者 | 糸井嘉男 |
2 | ショート | 安達了一 |
3 | サード | 中島宏之 |
4 | ライト | 吉田正尚 |
5 | レフト | T-岡田 |
6 | セカンド | 西野真弘 |
7 | ファースト | 伊藤光 |
8 | センター | 小田裕也 |
9 | キャッチャー | 若月健矢 |
ー | ピッチャー | 金子千尋 |
CS出場のチャンスもない時期の試合ですが、若手の起用が目立ちました。
以上を踏まえ2017年の開幕スタメンは
打順 | ポジション | 氏名 |
1 | セカンド | 西野真弘 |
2 | ショート | 安達了一 |
3 | サード | 中島宏之 |
4 | ライト | ロメロ |
5 | レフト | T-岡田 |
6 | 指名打者 | 吉田正尚 |
7 | ファースト | モレル |
8 | センター | 小島脩平 |
9 | キャッチャー | 若月健矢 |
ー | ピッチャー | 金子千尋 |
と予想します!
1番は西野選手
入団2年目にして全試合出場を達成。退団した糸井選手に次いでチーム2位の16盗塁も光る。
2番は安達選手
昨季はキャリアハイの打率.273を記録。犠打成功数もリーグ3位と安定したつなぎ役。
3番は中島選手
昨季は怪我もあり出場96試合ながらも打率.290を記録。怪我さえなければ・・・
4番はロメロ選手
3Aでの数字を見る限り期待できますが、もともと打者有利のリーグでの成績であっただけに少し不安は残ります。
5番はT-岡田選手
昨季は20本塁打も打点は76と少し寂しい成績。本来の実力を出せれば本塁打王争いに絡むことも。
6番は吉田選手
出場63試合ながら打率.290は入団1年目としては素晴らしい成績。2年目はいよいよ花開くか。
7番はモレル選手
昨季は正直少し寂しい成績でした。一応契約更新はなされましたが、シーズンが始まっても成績が振るわなかったらすぐにスタメン落ちとなるでしょう。
8番は小島選手
駿太選手と迷いましたが昨季の打率.192ではしょうがないですね。
9番は若月選手
伊藤、山崎との正捕手争いも入団2年目の若月選手が一歩リードの状況。
西野、吉田、若月選手など若手陣がようやく台頭してきたように思います。
ただ、やはり大砲の不在が大きく響いており、その役目をロメロ選手が果たせるかどうか。
また、昨季2年ぶりにホームラン数20の大台に乗せたT-岡田の覚醒に期待したいところです。
オリックス・バファローズのリリーフ陣
オリックス・バファローズの救援陣は強力です。
セットアッパー・クローザーは
- 8回 海田智行
- 9回 平野佳寿
の鉄板リレーはもちろん、吉田一将・塚原頌平も含めた4選手のリリーフ陣は防御率2点台と安定した働きを見せています。
また、今季加入のマット・ウェスト、ゴンザレス・ヘルメンといった外国人投手も控えていますので、リリーフ陣は非常に強力ですね。
オリックス・バファローズ開幕メンバーまとめ
糸井選手の退団は非常に大きく、その穴は埋めきれていないように感じますが、そもそも昨季も最下位に沈むような戦力ではなかったと思います。
特に先発の西勇輝、金子千尋、ディクソンが実力通りの成績を収めればAクラス入りも十分にあり得る戦力です。
ただ、やはり気になるのが長打力不足です。
若手陣の活躍もありつなぐ野球はできるチーム力だと思いますが、ここ一番の長打での一押しが期待できないのは厳しいところです。 2017年プロ野球の生放送を視聴するための方法をまとめています。
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