とうとうプロ野球が開幕しました!
WBCでは残念ながら準決勝敗退という苦汁をなめましたが、この借りはひいきチームが優勝することでチャラにしてもらいたいものです。
(がんばれベイスターズ)
そういえば先日「子供の将来の夢ランキング2017」がテレビでやっていたので観たところ、「野球選手は4位」でした。
昔は常に1位だったのに、今じゃ1位がサッカー選手で2位はなんと「学者」だそうです。
野球は地上波のテレビ中継も無くなってきたし、このまま衰退していくのかな?と思い、各球団の観客動員数を調べてみたところ、ところがどっこい「かなりの右肩上がり」で驚きました。
他のスポーツなどと比較しながら、プロ野球はどれだけのファンがいるのか調査してみましたのでご覧ください。
プロ野球と視聴率
一昔前は「毎週月曜日の夜が楽しみ(プロ野球がお休み)」なぐらい、お茶の間のゴールデンタイムはジャイアンツ戦に占領されていました。
それだけ世のおやじ達たちはプロ野球に熱狂していました(ボクは野球を観るのが昔から好きだったので苦ではありませんでしたが)。
それが今では地上波の放送も無くなり、将来なりたい夢の1位からも陥落し「野球は下降トレンドだ」なんて騒がれるようになってきました。
それもそのはず。1980年代には20%を超えていた視聴率(今では考えられない)も、2000年代に入ると一桁台にまで低迷し、現在ではレギュラーシーズンの地上波放映はほとんど無くなりました。
そんな状況を鑑みれば「野球はオワコン」と考える人も少なからずいるのは当然ですが、最近ではスポナビライブやDAZNなどのネット中継が台頭してきており、実は野球ファンは拡大しているのでは?と思ってみたり。
プロ野球と観客動員数
そこで、プロ野球の観客動員数について調べてみたところ、まさかの結果となりました。
以下は2005年~2016年の球団別(リーグ別)観客動員数の推移グラフです。
縦軸が観客動員数(×1万人)で横軸が年度です。
ほとんどのチームが横ばいか上昇しており、2005年から2016年までに25%以上も観客動員数が増加しています。
観客が2倍になった広島・横浜
12球団の観客動員の中で特に目を見張るのが広島東洋カープと横浜DeNAベイスターズです。
2005年にはともに100万人前後であったのが、2016年シーズンは横浜194万人・広島216万人と約2倍の動員に成功しています。
横浜は2005年以降、110~120万人の動員で推移していましたが、2012年に親会社がDeNAとなり球団名も刷新。
『YOKOHAMA STAR☆ NIGHT』や『YOKOHAMA GIRLS☆FESTIVAL』など様々なイベントも企画され、毎年10万人以上の観客数増となっています。
広島はホームグラウンドである広島市民球場の老朽化により、新たに「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島(マツダスタジアム)」を2009年に建築。
球場新設後1年で50万人もの来場者増もあり、また2013年にはCS出場・2016年にはリーグ優勝を果たすなど一気にリーグ3位の観客動員数となりました。
観客数が減っている球団も
広島・横浜を筆頭にほとんどの球団が観客動員数を増加させている中、「観客数が減少している球団」もあります。
その球団とは「阪神と中日」です。
阪神タイガースは常に「巨人のライバル」として活躍してきた歴史があります。
昔は阪神vs巨人の3連戦ともなれば「伝統の一戦」なんて呼ばれ、甲子園球場は何か異様な空気に包まれていました。
しかし最近の阪神は順位が低迷してきており、リーグ優勝は2003年2005年を最後(CSでの優勝は2014年)に2016シーズンは4位とBクラスに落ちてしまっています。
観客動員数も2005年は313万人でしたが2016年は291万人と落ち込んでいます。まあそれでも12球団中2位の動員数なんですけどね。
反対に中日は落合氏を監督として向かい入れ黄金期を迎えます。
しかし落合監督の采配は「勝ち」に徹しており、観ている観客にとっては「つまらない」と捉えられてしまい、優勝しても観客動員数が下がるという事態に発展します。
2005年には228万人いた観客数は一時200万人を切るなど、12球団で一番動員数を落としています。
なぜ観客動員数が増えているのか
中日・阪神のように観客動員数を落としている球団もありますが、全体として右肩上がりに増えています。
競技人口としては年々減少傾向にあるのにもかかわらずなぜ観客数は増加しているのでしょうか?
それは「各球団の取り組み」と「ネット配信番組の普及」による効果であると考えています。
各球団の取り組み
どの球団も顧客獲得のため様々な取り組みを実施しています。
さきほどの横浜DeNA・広島東洋カープの取り組みはもちろんですが、ファンクラブ会員特典を厚くしたり、若年層取り込みのために話題の芸能人を始球式に呼ぶなどの取り組みを実施しています。
特に女性ファンを獲得するために「カープ女子」「オリ姫」など球団ごとに野球女子に呼称を付けたり、女性向けサービスを充実させていることが観客数増加の主要因となっています。
ネット配信番組の普及
これまではプロ野球中継などのスポーツ番組はスカパーなどのCS放送で観るのが普通でした。
しかしCS放送を観るにはアンテナの設置等が必要で、敷居が高かったんですよね。
ですがスポナビライブやDAZNなどのネット中継が普及することで、スマホやタブレット、パソコンなどで気軽にスポーツ中継を楽しむことが出来るようになり、また中継を観るための料金もCS放送などと比較してリーズナブルなことから、今までよりプロ野球を観戦しやすくなったことが影響しています。
まとめ
いかがでしたか。
野球は最低でも18人を揃えて大きな球場を借りなければ試合をすることが出来ません。
少子高齢化社会の中で野球人口が少なくなってしまうのは致し方がないことなのかもしれません。
ですが「野球自体に魅力が無くなった」のではなく、むしろファンは拡大していて、最近では「女子プロ野球」も盛り上がりを見せています。
特に女性ファンが拡大しているのは非常に良い傾向です。なんせ男性は女性にモテたいですから、女性が好きなスポーツは間違いなく人気が出てくると思います。
個人的にはフットサルのように「少人数でできる野球の進化版」を誰か考案してくれないかな、と思っています。