最近都内の土地価格が高騰しているらしい
そんなことを小耳に挟んだので「モノは試しだ」とボクが持っていたマンション(区分所有)を売りに出してみたところ速攻で買主が現れ、ついには売買契約までたどり着いたので、せっかくなので購入から売却までの経緯をすべて話そうと思います。
これからマンションの購入を考えている方がいらっしゃったら、少しは参考になるんじゃないかと思います。
マンション購入を思い立ったのは5年前のこと
それは東日本大震災が発生する2か月前のことでした。
当時某有名企業に勤めていたボクは、将来のことを考え何かに投資をしようと考えていました。
仕事自体に不満はなく世間的にはまあまあのお給料を貰っていましたが、勤めている業界に将来性を感じることができず、このままだと近い将来飯を食っていけなくなるんじゃないかと不安を感じていました。
またその頃金持ち父さん貧乏父さんを読んで不動産投資をしてみたいという気持ちが強くなり、知識もほとんどないままに不動産で副収入を作ろう!と思い立ちました。
ボクの座右の銘は「思い立ったが吉日」で、すぐ不動産投資の勉強を始めようと考え、一気に不動産投資関係の書籍が20冊ほど購入し読破しました。
その中で目に留まったのが「中古ワンルームは「東京23区」を買いなさい!」という書籍でした。
この本によると、都内のワンルームマンションを購入し賃貸物件として貸し出すことにより賃貸収入を得続け、もし入居者が退去しても都内ならすぐに入居者が決まるのでリスクは少ないということでした。
また、都内ならマンション価格も落ち辛いのでさほど値落ちせずに売却することが可能、といったようなことが書かれていました。
不動産投資の知識がほぼゼロだったボクはこの本を丸々信じ、この書籍を執筆した方が経営している不動産投資会社にすぐ連絡をしました。
カモがネギを背負ってきましたよ~
電話連絡をし、すぐにでもマンションを購入したいという意思を先方に伝え、翌日その会社に話を聞きに行くことにしました。
今考えれば不動産投資会社からすると、非常に美味しい客だったと思います。
その会社はまあまあ大きな会社でして、ボクが知る限りでは都内のマンション(区分所有物件)を多く取り扱っている会社です。
ちなみに区分所有物件というのは、マンションそのものを購入するのではなくその中の1部屋を購入するという意味です。
ボクが投資できる金額や不動産投資をすること自体が初めてだということを説明したのち、それに見合う物件をいくつか見せてくれました。
ちなみに投資金額は500万円まで・借入は最大でも1000万円ぐらいに抑えたい、と伝えています。
そこで出てきた物件は大体似たような物件価格で、全てワンルームマンションでした。
5年前のことなので少し記憶があいまいですが、価格帯は1200~1500万円前後、表面利回りは6.5%前後だったと思います。
表面利回りで考えると危ないです
表面利回りの計算ですが、仮に物件価格が1000万円・月の家賃が5.5万円とした場合、5.5万円×12か月で1年間の家賃収入は66万円なので、66万円÷1000万円(%)で表面利回りは6.6%となります。
不動産投資自体よくわかっていないボクとしてはこの話を聞いて以下のような妄想をしました。
1年に1件ずつ物件を増やすと5年後には副収入で1000万円♪
でもこんな皮算用はすぐに消し飛びました。
1000万円の物件を丸々現金で買えるなら上記の計算も成り立たないこともないですが、借入れ前提で購入をするので毎月の支払いがあります。
担当の方はその計算もしてくれました。
実際にボクが購入した区分所有物件は1450万円で頭金500万円・借入金1000万円でしたので、その額で計算をします。
確か借入金の利息は2%ぐらいで返済期間は20年です。
借入金の返済方法は2通りあって、元金均等返済と元利均等返済というのがあり、ボクは元金均等返済でした。
元金均等返済の場合、毎月の返済額が年を追うごとに少なくなっていきます。
5年間の平均返済額は5.5万円/月ぐらいになります。
購入した区分所有はオーナーチェンジという物件ですでに入居者がいるので、契約した翌月から家賃収入が発生します。
その当時の家賃は7.8万円、そこから管理費が差し引かれて収入自体は7.5万円。
毎月の返済は家賃収入から差し引かれ、手元に残るのは1.5~2.0万円です。
まあそれでも年間で20~30万円の儲けになるのなら、とすぐに契約をしちゃいました。
一応物件を見に行くツアーもしましたが、ホントチラ見で終了です(笑
当時のボクは「今すぐにでもオーナーになりたい!」という気持ちが強く、値引き交渉すらしないまま購入をしてしまいました。
色々お金がかかる不動産投資
不動産投資は管理費さえ払っていればそれで済むわけではなく、色々な経費がかかります。
代表的なのが税金。
初年度は不動産取得税がかかります。
不動産取得税は土地部分と家屋部分両方にかかり、ボクの場合15万円ほどだったと記憶しています。
また毎年かかる税金として、固定資産税と都市計画税があります。
ボクの場合だと年間4万円程度の支払いになります。
さらには賃貸収入でプラスになったら、給与所得に不動産所得が上乗せされ支払う税金にも変化があります。
そして設備が壊れたらその費用がかかりますし、もし入居者が退去してしまったらその間の家賃収入も無くなってしまいます。
(ボクが契約したところは空室保証制度がありましたが全額保証してくれるわけではありません)
そんなこんなで何かとお金がかかる不動産投資。
頭金500万円入れて更には1000万円の借入までして、退去者も出ず設備も壊れない状態でいくらの純利益になるでしょうか?
答えは年間10万円程度、利率に直すと0.67%です。
そんなもんなんです。
もちろん退去者が出たり設備が壊れて直そうものなら簡単に赤字です。
更には退去者が出たら家賃を下げないと空室は埋まりません。
なぜなら物件は劣化していくからです。
現にボクは5年間マンションオーナーを続けましたが、その間に1回退去があり次の入居者を決めるために家賃を7000円下げざるを得ませんでした。
こんなことを20年間も続けていくのですから、物件を高く売れなければ不動産投資(区分所有の場合)は失敗に終わります。
もちろん買値を叩ければその分楽になるのですが、ひよっこだったボクは「指値」なんていう単語も知らない状態で購入したので、まさか値引き交渉ができるなんて思いもしなかったんですよね。
少し長くなりましたので次回記事に続きます。
次回はマンション購入から5年間持ち続けた際に起きたトラブルやその間の収支など赤裸々に書いていきます。
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