2016シーズン、日本ハムとソフトバンクホークスに大差をつけられたものの、きっちり3位でAクラス入りを果たした千葉ロッテマリーンズ。
西武ライオンズの常勝時代を築き上げた伊東勤監督が就任したのは2013年の事ですが、そこから3位・4位・3位・3位と確実に上位へ食い込むことが出来ているのは一体何が理由なのでしょうか?
2015シーズンとチーム成績を見比べてみると、
得点:561⇒583(リーグ4位⇒4位)
失点:563⇒582(リーグ3位⇒3位)
と決してチーム力は高くありません。
さらに2014シーズンは得点リーグ5位・失点リーグ6位ながらも気付けば3位でシーズンを終了していました。
その勝負強さの秘密は「1点差での勝利」と「逆転での勝利」にありました。
2016シーズンの1点差勝利は25勝、逆転勝利は32勝もあり、接戦での試合をモノにすることが出来ているからです。
また、面白いデータとしては「交流戦に強い」というのも挙げられます。
2014:6位、2015:5位、2016:2位と、交流戦では必ず貯金を作りペナントレースを優位に進めることが出来ています。
これも名将伊東監督ならではの采配によるものなのでしょう。
とはいえ、日本ハム・ソフトバンクに比べ戦力が圧倒的に劣っているのも事実。
今オフの補強では二強に近づくことが出来たのか、千葉ロッテマリーンズの戦力補強内容と開幕投手・開幕スタメンの予想をしてみました。
千葉ロッテマリーンズの戦力補強内容
千葉ロッテマリーンズの補強箇所は「戦力の全体的な底上げ」でしょうか。
ここ数年、常に上位を狙える順位ではあるものの、首位チームとはかなりのゲーム差を付けられています。
得点力アップや投手陣の強化、さらにはチーム全体の盗塁数など、強化すべき項目は多岐に渡ります。
新外国人選手
マット・ダフィー(27)レンジャース傘下3A
右投げ右打ちの内野手(サード)です。
MLB通算出場は11試合のみですが、3Aでは323試合で打率.269、46本塁打、205打点の成績を残しています。
ホームランバッターというほどの長打率は残していませんので、どちらかというとバランス型の選手です。
ジミー・パラデス(27)フィリーズ
ドミニカ共和国出身のスイッチヒッター。
主にMLBで出場しており、332試合で通算打率.251、20本塁打、100打点の成績です。
3Aでの成績は打率3割を超え盗塁数も多いことから、俊足の中距離打者であるといえます。
今オフの外国人補強は上記2名の見込みで、イ・デウン、ナバーロは退団、デスパイネは推定3年12億円とも言われる提示も折り合わず、交渉を断念したとのこと。
一時、元阪神のマウロ・ゴメスとの入団交渉に入っているとみられる報道がなされましたが、現段階では未定。
ということで、2017シーズンは残留組のスタンリッジ、チェン・グァンユウを含めた4名体制となりそうです。
FA・移籍
FA・移籍の情報はありません。
サブロー選手が2016シーズンを持って退団し、また今オフの大型FA選手獲得にも名乗り出ていない千葉ロッテマリーンズ。
2017シーズンは現況戦力プラス外国人助っ人という構想となりそうです。
ドラフト・育成枠
続いてドラフト・育成選手について。
千葉ロッテマリーンズは今季ドラフトで7名、育成枠で2名(うち7名が投手)を獲得しました。
佐々木 千隼(22)桜美林大
ドラフト1位指名。そのイケメンぶりから入団発表会で個人グッズが発売されるほど。
MAX153キロの速球の他にも6種類の変化球を操り、早くも新人王候補とも騒がれている逸材。
酒居 知史(24)大阪ガス
ドラフト2位指名。最速148キロの本格派右腕。
コントロールやフィールディングなど穴のない選手で総合力の高さが伺える。
島 孝明(18)東海大市原望洋
ドラフト3位指名。最速153キロのストレートで勝負できる大型右腕。
球種はストレートの他にスライダーとカーブがメイン。
土肥 星也(21)大阪ガス
ドラフト4位指名。スリークォーターの左投げでリリーフ投手として期待がかかる。
有吉 優樹(26)九州三菱自動車
ドラフト5位指名。打たせて取る技巧派タイプの右投げ投手。
種市 篤暉(18)八戸工大一高
ドラフト6位指名。MAX148キロの直球と2種類のスライダー、フォークが持ち味。
宗接 唯人(22)亜細亜大
ドラフト7位指名。プロ注目の強肩大型捕手。
安江 嘉純(24)石川ミリオンスターズ
育成1位指名。185cmと恵まれた体格からMAX151キロのストレートを投げる大型右腕。
菅原 祥太(23)日本ウェルネス大
育成2位指名。豪快なスイングと50m5秒8の俊足が光る左打者。
千葉ロッテマリーンズの補強内容まとめ
デスパイネ、ナバーロ選手の退団をダフィー、パラデス選手で埋めることができるのかが一番の鍵となってきそうです。
またドラフトでは投手をメインに獲得し、高卒ルーキーは2名に抑えるなど即戦力として考えているようで、このうち何人かは序盤戦から一軍ベンチ入りとなりそうです。
特に1位指名の佐々木投手は開幕ローテ入りも考えられますので、新戦力がどこまで活躍してくれるか、期待したいところです。
2017年 千葉ロッテマリーンズの開幕投手予想
補強のおさらいが終わったところで開幕の予想に移ります。
ルーキー田中投手を含めると以下7名が候補になるでしょうか。
- 涌井 秀章
- スタンリッジ
- 石川 歩
- 二木 康太
- 関谷 亮太
- 唐川 侑己
- 佐々木 千隼
開幕先発投手は2015、2016年と2年連続で涌井投手でしたが、昨季14勝(5敗)を挙げた石川投手も開幕投手候補ですね。
毎年安定した成績を残しているスタンリッジ投手も候補としては挙がっているでしょう。
開幕戦はヤフオクドームで福岡ソフトバンクホークスが対戦相手です。
昨シーズンの福岡ソフトバンクホークス戦成績を見ながら考えてみます。
投手名 | 試合数(勝敗) | 投球回数 | 防御率 |
涌井秀章 | 8試合(2勝2敗) | 60 | 3.60 |
スタンリッジ | 2試合(0勝1敗) | 10 | 6.30 |
石川歩 | 4試合(1勝3敗) | 27 1/3 | 3.95 |
二木康太 | 4試合(0勝3敗) | 21 1/3 | 7.17 |
関谷亮太 | 4試合(0勝3敗) | 24 | 5.63 |
唐川侑己 | 2試合(0勝1敗) | 10 2/3 | 4.22 |
相性だけ見れば開幕投手は涌井投手一択ですね。
上記投手陣は昨シーズンの先発回数二桁以上の投手ですが、ソフトバンク戦は6投手で3勝13敗という厳しい成績です。
昨季は上位チームとの戦績は17勝31敗、下位チームとの戦績は43勝31敗という結果だけに、上位チームキラーが出てこないと現状より上の成績は望めなそうです。
昨季抑えを担当していた西野勇士投手が先発に回るとの報道がなされています。
確かにロッテの先発陣はやや層が薄く心配な部分もあるので、西野投手が活躍すれば上位に食い込む可能性も高くなりそうです。
2017年 千葉ロッテマリーンズの開幕スタメン予想
まずは2016年の開幕スタメンと最終試合スタメンの振り返りです。
2016年 開幕スタメン
打順 | ポジション | 氏名 |
1 | センター | 岡田 幸文 |
2 | サード | 髙濱 卓也 |
3 | ライト | 清田 育宏 |
4 | 指名打者 | デスパイネ |
5 | レフト | 角中 勝也 |
6 | ファースト | 井上 晴哉 |
7 | ショート | 鈴木 大地 |
8 | キャッチャー | 吉田 裕太 |
9 | セカンド | 中村 奨吾 |
ー | ピッチャー | 涌井 秀章 |
2016年 最終試合スタメン
打順 | ポジション | 氏名 |
1 | ライト | 清田 育宏 |
2 | センター | 加藤 翔平 |
3 | レフト | 角中 勝也 |
4 | 指名打者 | デスパイネ |
5 | ファースト | 福浦 和也 |
6 | セカンド | ナバーロ |
7 | ショート | 鈴木 大地 |
8 | キャッチャー | 田村 龍弘 |
9 | サード | 中村 奨吾 |
ー | ピッチャー | 石川 歩 |
このうちデスパイネ、ナバーロ両外国人選手は退団です。
ダフィー、パラデスが穴を埋める役割を担うとはいえ、やや不安な状況ですね。
以上を踏まえ2017年の開幕スタメンは
打順 | ポジション | 氏名 |
1 | センター | 岡田 幸文 |
2 | ショート | 鈴木 大地 |
3 | レフト | 角中 勝也 |
4 | 指名打者 | ダフィー |
5 | サード | パラデス |
6 | ファースト | 井上 晴哉 |
7 | ライト | 清田 育宏 |
8 | キャッチャー | 田村 龍弘 |
9 | セカンド | 中村 奨吾 |
ー | ピッチャー | 石川 歩 |
と予想します!
1番は岡田選手
「守備で客を呼べる男」と言われるぐらい広い守備範囲を持ち、昨季はキャリアハイの出塁率も。
2番は鈴木選手
昨季は出塁率.389をマークし安定した成績を残しています。
3番は角中選手
巧みなバットコントロールで昨季は首位打者に。ロッテの主軸をさせる一人です。
4番はダフィー選手
事前データではずば抜けた長打力を誇るわけではないですが、打率.270、25本塁打程度は期待できそうな選手です。
5番はパラデス選手
俊足のスイッチヒッターということで、イメージとしてはDeNAのエリアン選手タイプ。
6番は井上選手
ベテラン勢の井口資仁、福浦和也という大きな壁がありますが、4年目の有望株ということ推しておきます。
7番は清田選手
2015シーズンで一気に花開いたと思いましたが昨シーズンは期待はずれの成績でした。リベンジに期待。
8番は田村選手
4年目にして正捕手の座を獲得。昨季はベストナインに輝くなど守備力は折り紙付き。
9番は中村選手
入団初年度から活躍の場を与えられ2017シーズンは正念場の3年目に突入。
チームメンバーは比較的若く将来性がありますが、現時点では戦力不足なのは否めません。
新外国人2人の成績次第といったところでしょうか。
千葉ロッテマリーンズのリリーフ陣
セットアッパー・クローザーは
- 8回 南昌輝
- 9回 西野勇士→益田直也
前述した通り、西野投手は抑えから先発に回ることが濃厚です。
そのため、昨シーズン後半戦から抑えに回った増田投手が今季もクローザーを務めることになりそうです。
また、中継ぎは内竜也、大谷智久、藤岡貴裕、田中靖洋といった強力リリーフ陣が控えていますので、昨年同様の戦力で戦うことになりそうです。
千葉ロッテマリーンズ開幕メンバーまとめ
移籍・FA・外国人選手の去就をまとめると「やや戦力ダウン」と感じる千葉ロッテマリーンズ。
若手も台頭し始めており、将来的には楽しみなチーム構成となってきましたが、現状では日本ハム・ソフトバンクの二強と同等に戦うだけの戦力は整っていないか。 2017年プロ野球の生放送を視聴するための方法をまとめています。
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