いやはや、こんなこと考える人って脳みその中どうなってるんでしょうね。
日本経済新聞でこんなニュースが出ていました。
東京海上日動あんしん生命保険とNTTドコモは、1日の歩数が8000歩を超えると還付金が出る医療保険を売り出す。健康への取り組みを保険料に反映させる仕組みで、腕に巻くウエアラブル端末を貸し出し歩数を毎日計測してもらう。IT(情報技術)を商品開発に生かす動きが保険業界で活発になってきた。
8月に保険商品を取り扱う首都圏のドコモショップ(約35店)で発売し、秋から全国の代理店でも販売を順次始める。
出典:日本経済新聞
なんだか大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の将来の役目みたいなものが見えてきたような気がします。
それではこの仕組みについて詳しく見ていきます。
スマホとの連携で歩数をチェック
今回発表された医療保険の仕組みですが、まず腕に巻くウエアラブル端末を無料で貸与、ドコモ開発のスマホアプリと連携することができ、日々の歩数を計測するとのこと。
iPhoneにもデフォルトでヘルスケアのアプリが入っていますが、同じような仕組みになるのでしょうか。
2年間の歩数が1日あたり平均8000歩を超えると、年1200~3600円程度の還付金を受け取ることが出来るとの事で、月3000円程度の掛け金が普通なので「1ヶ月分程度の還付」となる模様です。
医療保険を支払う⇒歩いて健康というループ
この医療保険の良いところは「たくさん歩くことでお得感を得られる」ということですね。
織田裕二さんが出ているイーデザイン損保のCMの「無事故割引」に似ている感覚というか、世間一般で「良い」とされていることを行うことで還付や割引が受けられる仕組みというのは、利用する側にとってもメリットがありますし、何より利用していて気持ちが良いですね。
また還付を受けるには「歩く」ことが前提となるので、健康への意識が高まります。
1日8000歩というと「ゆっくり歩いて3キロちょっと」「早歩きで5~6キロ」というところでしょうか。
1日の平均歩数は成人男性で7200歩、成人女性で6200歩というデータもありますので、8000歩というのは「少し頑張れば達成できるライン」なので、設定歩数も絶妙です。
ビッグデータの活用
スマホと連携するということは「普段の生活を観られているみたいで嫌」と考える人も中にはいるかもしれませんが、より多くの「生きたデータ」を効率よく収集することができるので、これまでの統計的な調査よりも正確に「病気発生率のリスク分析」などにも活用できます。
また、ウエアラブル端末から収集できるデータとして血圧や心拍数なども検討しているとの事で、たとえば一人暮らしの方が急に倒れてしまった場合などに緊急連絡が入る仕組みなども期待できそうですね。
大手キャリアの役割
いままで大手キャリアといえば乗り換え(MNP)合戦というイメージが非常に強く「他社を出し抜いてナンボ」の世界であったように思います。
ですが今回の取り組み以降、「大手キャリアの役割」が大きく変わるのではないでしょうか。
これまでの「通信の提供」という役割だけでなく、スマホを通して日々の生活に関わるあらゆるサービスの提供や、収集したビッグデータを医療・政府・交通機関と連携して仕事や暮らしの向上に役立っていく役割を担ってほしいですね。