レフトといえばなんだかあまり守備が得意ではなく、肩も弱い選手が守っているイメージですが、打球はかなり飛んでくるポジションです。
特に左打者が放ったレフト線の打球は強烈なサイドスピンがかかり、非常に難しい処理を余儀なくされます。
また、レフトの守備が良いと(特に肩)、1点を争う好ゲームのときに三遊間の当たりでセカンドランナーがホームに突っ込むのをけん制できるので、実はかなり重要なポジションなのではないかと思います。
今回は、そんなレフトのUZRランキング「2017シーズン」についてまとめていきます。
2016年UZRランキングについてはこちらをご覧ください。
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2016年プロ野球ポジション別UZRランキングを作ってみた
野球選手の活躍度合いを示す指標ってたくさんありますよね、メジャーなのは打率や防御率・盗塁数などでしょうか。 よく野球は「走・攻・守」と言われますが、「走・攻」については明確に数字を用いればどのくらい活 ...
プラスなら平均より上、マイナスなら平均より下ということになります。
内野手の評価は「守備範囲」「失策」「併殺奪取」、外野手は併殺奪取の代わりに走者の進塁をいかに阻んだかという「肩力」が加わります。
2017年プロ野球UZRランキング【レフト】
昨年(2016シーズン)のUZRランキングは、
- 1位 西川遥輝(日ハム)
- 2位 中村晃(福岡)
- 3位 筒香 嘉智(横浜)
でしたが、果たしてどのような変動があったのでしょうか?
1位 中村晃(ソフトバンク)UZR:13.2
1位は日本一を達成したソフトバンクの中村選手です。
クライマックスシリーズや日本シリーズでの活躍が記憶に新しいですね。
中村選手のすごいところは2014年から継続してプラスを維持(UZR)しているところです。
戦力が豊富なソフトバンクにおいて打順や守備位置が変わっても愚痴ることなく黙々と与えられた仕事をこなし続ける中村選手。
来年以降も期待しましょう!
2位 大田泰示(日本ハム)UZR:8.3
2位には日本ハムの大田選手が入りました。
巨人時代はなかなか一軍に定着できず一軍での最多出場試合数は62試合でしたが、日本ハムに移籍した2017年は118試合に出場し打率.258、本塁打15本と自己最多出場と初の二桁本塁打を放つなど大きく飛躍を果たしたシーズンとなりました。
UZRを見る限り守備力も申し分ありません。
来年以降も活躍を続け日本ハムの主力となってほしいですね。
レフトのポジションでUZRがプラスだったのは上位2人のみでした。
以下の選手は全員がマイナスです。
3位 筒香嘉智(DeNA)UZR:-2.8
3位にDeNAの筒香選手が入りました。
2017年は開幕前からWBC日本代表の主力として活躍しましたね。
今シーズン、WBCに出場した選手は調子が上がらない選手が多かったので、筒香選手もその影響があったのかもしれません。
2016年はプラス3.4でした。
UZRはマイナスとなりましたが、筒香選手なくしてDeNAの日本シリーズ進出はありえなかったでしょう。
今度はセリーグを制覇して日本シリーズに出場してほしいですね!
4位 角中勝也(ロッテ)UZR:-4.3
4位はロッテの角中選手です。
過去2度の首位打者を獲得している角中選手はバッティングのイメージが強いですが、守備の方も下手という印象はありませんのでマイナスなのは意外ですね。
特に今年が悪かったというわけではなく2014年からずっとマイナスです。
角中選手は2018年シーズン中にFA権を取得する見込みですが、流出阻止のため球団は複数年契約を提示したと報道されています。
選手会長を務めていますしチームにとっても精神的支柱なのかもしれませんね。
5位 バレンティン(ヤクルト)UZR:-5.7
5位はヤクルトのバレンティン選手です。
去就が注目されていましたが、2018年もヤクルトでプレーすることが決まりました。
打撃の調子によって時折守備で緩慢なプレーが見られることがありますが、球団は間違いなく打撃に期待しての契約でしょうから、来シーズン期待しましょう!
6位 ゲレーロ(中日)UZR:-6.5
6位は中日のゲレーロ選手です。
来日一年目で本塁打王を獲得しましたが、中日から退団が発表されました。
巨人などか獲得に乗り出すと言われています。
UZRはマイナスですから、守備力をカバーするほど打撃で活躍できるのでしょうか。
注目ですね!
7位 T-岡田(オリックス)UZR:-10.7
7位はオリックスのT-岡田選手です。
UZRは良いとは言えませんが、選手会長に就任した2017年はチームを良くするための言動が多く見られたようです。
チームリーダーとしての責任感が芽生えた今シーズンは、全試合出場を果たし7年振りに30本塁打を越えて31本塁打を記録しました。
チームを引っ張っていくためには、結果を出し続けることが重要ですよね。
オリックスは2014年に優勝を逃してからBクラスが続いています。
T-岡田選手が先頭に立って強くなっていくことを期待しましょう!
以上、レフトで規定守備イニングに到達した7選手をご紹介しました。
まとめ
今回ご紹介した7選手の中でプラスだったのは上位2選手のみで、3位以下の選手はマイナスでした。
3位以下の選手を見てみると、ほぼ全員がバッティングを得意とする選手ですね。
レフトに入る選手は守備に多少の不安があるものの、バッティング面で期待が大きい選手という結果になりました。
そして当たり前かもしれませんが、「Aクラス入りを果たしたチームの選手⇒UZRの上位にいることが多い」ですね。
投打だけでは安定した成績を残せなくなってきているのが近代野球なんですね。